関東地区の鉄スクラップ市況は、1―3月の地区電炉メーカーの鉄スクラップ炉前購入価格(H2ベース)でトン3万円台前半を中心に上下したが、4月以降は下落傾向が鮮明になった。市況ジリ安は6月中旬まで続き、トン2万6000円前後まで下落したところで下げ止まり。以降は動意薄の展開となり8月前半まで底ばいを続ける弱い基調の上半期となった。1―8月の炉前価格は平均約2万円。13日時点の炉前価格はトン2万5500―2万6500円中心となっている。
関東湾岸買値は足元のFASトン2万6000円前後からジリ高に向かっている。盆明け以後は地場メーカーの炉休が多く予定されているため需要減が想定されるが、夏場の鉄スクラップ発生減による供給の落ち込みも大きいとされる。地区内需給は低い水準で引き締まり、湾岸メーカーを中心に値上げ改定が出始めるのでは、との観測もある。