関西地区の上半期鉄スクラップ市況は、年初から下落スタートとなった。同地区電炉メーカーの年初の鉄スクラップ購入価格(H2)はトン3万2000―3万3000円前後、高値トン3万3500円前後。
4月には今年最高値まで上昇した地区内市況だが、「生産増の反動や製品市況の悪化などが要因」(ヤード筋)となり、大型連休を前に市況は反落。5月末にはH2電炉買値が再び3万円を割り込んだ。
市況に動きが出始めたのは旧盆休み直前で、米国高を受け、日本から東アジア向け輸出相場が続伸したことで国内市況に反発の兆しが見え始めた。「電炉製品市況と高炉メーカーの市中購入動向」(流通筋)など懸念材料は残るが、旧盆休み明けの下期へ向けた鉄スクラップ市況は「炉休に入るメーカーもあるが、市中ヤード在庫が低水準で推移しており、強基調でスタートするのでは」(ヤード筋)と期待の声が広がりつつある。