全国小棒懇談会は23日、都内の鉄鋼会館で幹事会後に会見を行い、園田裕人会長(日本製鉄常務執行役員厚板・建材事業部長)は小形棒鋼を取り巻く環境について、「各地域の状況を聞き、建築着工統計などを見ても、力強さを欠いている。先行指標となる着工統計においても、早々に需要が回復基調に転じるのは難しく、注視が必要」と分析した上で、「目先の動きだけに左右されることなく、これまで取り組んできた商慣習見直しや物流の2024年問題など構造的課題の解決に向けた対応について、手を緩めることなく個社として取り組んでもらいたいし、小棒懇としても対策に全力で取り組む」と述べた。
また、「厳しい環境ながら、半導体関連工場や再開発など潜在的需要が控えている。小棒は内需に立脚した地産地消の循環型産業であり、社会的インフラ整備には欠かせない産業。潜在需要が動き出した時にしっかり対応できるようにしてもらいたい」と呼び掛けた。
今回、小棒懇の幹事会が300回目の開催になったことに触れ、「これまで関わってこられた方々に感謝し、今後も一所懸命取り組んでいきたい」とした。