2021年10月19日

夢の技術「超電導」の未来を聞く(上)/長谷川隆代(昭和電線HD社長)×岩熊成卓(九州大学大学院教授)/航空機への活用に期待

電気抵抗がゼロで大電流を通電できる夢の技術「超電導」。昭和電線ホールディングスの100%子会社の昭和電線ケーブルはこのほど、世界初となる民間プラントでの3相同軸超電導ケーブルの実証実験を行った。九州大学は神戸製鋼所や大陽日酸、産総研などとともに、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「航空機用次世代電動推進システム研究開発」に参画し、航空機の電動化を実現する超電導システムの研究を行っている。昭和電線ホールディングスで長く超電導の研究に携わってきた長谷川隆代社長と超電導工学が専門の九州大学大学院システム情報科学研究院の岩熊成卓教授に話を聞いた。

 ――高温超電導の歴史を振り返って。

 岩熊教授(以下、敬称略)「1986年に液化窒素の温度で超電導状態になる銅酸化物超電導体が発見された。銅酸化物超電導体にはビスマス系とイットリウム系が存在する。ビスマス系は線材への加工技術の開発が早かったことから、変圧器やケーブルの研究開発がイットリウム系に先行して進められた。しかし、ビスマス系は超電導特有の交流損失という問題を解決できないという課題があった。イットリウム系は、大電流を流すことができ、低交流損失を達成できる技術が開発されたこともあり、ケーブルやモーターをはじめ、航空機の推進システムなどに応用するため研究開発が進められている」

スポンサーリンク


九州現地印刷を開始

九州地区につきましては、東京都内で「日刊産業新聞」を印刷して航空便で配送してまいりましたが、台風・豪雨などの自然災害や航空会社・空港などの事情による欠航が多発し、当日朝に配達できないケースが増えておりました。
 こうした中、「鉄鋼・非鉄業界の健全な発展に寄与する専門紙としての使命を果たす」(企業理念)ことを目的とし、株式会社西日本新聞プロダクツの協力を得て、12月2日付から現地印刷を開始いたしました。これまで九州地区の皆さまには大変ご迷惑をおかけしましたが、当日朝の配達が可能となりました。
 今後も「日刊産業新聞」「日刊産業新聞DIGITAL」「WEB産業新聞」によるタイムリーで有用な情報の発信、専門紙としての機能向上に努めてまいりますので、引き続きご愛顧いただけますよう、お願い申し上げます。
2024年12月 株式会社産業新聞社