合同製鉄グループの大手電炉メーカー、朝日工業(本社=東京都豊島区)は、中村紀之専務取締役事業本部長(63)が社長に昇格するトップ人事を内定した。村上政徳社長(65)は取締役相談役に退く。村上氏は引き続き、農業資材事業を担う朝日アグリア社長を務める。正式には6月28日開催の定時株主総会および取締役会で決定する。
朝日工業は2019年3月に合同製鉄グループに入ったことで、鉄鋼事業の新たな方向付けを行った上、20年4月には新設分割によって農業資材事業を分社化(朝日アグリア)した。この1年で経営体制の棲み分けが終了し、第1ステージは完了。今後は鉄鋼事業のさらなる展開を図る第2ステージに入ることから、トップ交代を決めた。
▽中村紀之(なかむら・のりゆき)氏=81年法政大経営学部卒、西武化学工業(現朝日工業)に入社。01年取締役企画室長兼経理財務部長、02年取締役管理本部経理財務部長、06年常務取締役管理本部長、15年常務取締役鉄鋼建設資材本部長、17年専務取締役鉄鋼建設資材本部長、20年専務取締役事業本部長。
また、19年10月からは関東デーバースチール取締役副社長も務めている。57年9月16日生まれ、東京都出身。