2021年3月16日
「タンガロイの経営戦略 木下聡社長」難削材・高精度加工に対応 新商品・研究開発を加速
超硬工具は、電気自動車(EV)の進展や航空機のジェットエンジンの高効率化などに伴い、難削材への対応や高精度な加工が求められている。大手メーカーのタンガロイ(本社=福島県いわき市、木下聡社長)は昨年、60種類の新製品をラインアップに追加するなど研究開発を加速している。そこで、木下社長に足元の事業環境や今後の戦略を聞いた。
――前期(2020年1―12月期)の総括を。
「売上高は前年比で13%減となった。自動車向けは4―5月に、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うメーカーの減産の影響を受けたが、その後はV字回復となった。航空産業向けは、国内外ともに期待を下回る数量となった。市場が完全に回復するのは、24―25年頃だとみている。化石燃料を採掘する産業向けは、10月まで堅調だった。しかし、カーボンフリーの機運が高まったことから厳しい事業環境となっている」
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