米中西部ミネソタ州で5月25日、黒人男性ジョージ・フロイドさん=当時(46)=が白人警官に首を圧迫されて死亡した。フロイドさんが「息ができない」と訴える様子を収めた動画がネット上で拡散すると、「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切)」をスローガンに抗議デモが全米各地で相次ぎ、女子テニスの大坂なおみ選手ら著名人も抗議の意思を表明するなど、人種差別反対の動きが一気に広がった。
トランプ大統領はデモ隊の一部が暴徒化したのを受け、「法と秩序」を訴えてデモに対して軍の動員も辞さない強硬な姿勢を示し、人種差別問題が11月の大統領選で争点の一つとなった。抗議運動は世界各地にも広がり、大規模なデモが起きたり、人種差別主義者とみなされた人物の像がデモ隊に引き倒されたりした。
【AFP時事】