核兵器禁止条約を批准した国・地域が10月24日、発効に必要な50に達し、同条約は2021年1月22日に発効する。核兵器の保有・使用を法的に禁じる初の国際条約となる。ただ、米英仏中ロといった核保有国や、日本など「核の傘」に依存する国は参加せず、実効性が疑問視されている。
核軍縮の停滞を背景に非核保有国の主導で条約の制定交渉が始まり、17年7月に国連で122の国・地域が賛成して採択された。条約の採択に貢献した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」は同年ノーベル平和賞を受賞。非核保有国などは核廃絶への機運を高めたい考えだが、核保有国との溝は深まっている。唯一の被爆国である日本が今後、いかに両者を「橋渡し」していけるのかが注視されている。
【EPA時事】