2004年06月21日
 ニッケルが再び非鉄国際相場をけん引していこうとしている。先週現地17日(木曜日)、LMEセツルメント・ベースで1万3000ドルの大台を突破、2カ月ぶりの高値圏まで急騰した。国際需給タイト化の下、主に取引所在庫減少傾向が強まっていることを受けたもので、さらに上値をうかがう勢いにある。LME相場は本年1月に直近最高値をつけた後に失速、1―3月期は非鉄相場底上げのなかで調整場面が続き、「主役の座」を銅に譲っていたが、ほかのベースメタル以上に基調が強いことが再びクローズアップされ始め、夏場にかけてニッケルが相場をけん引していく可能性がある。
 大手アルミ二次合金メーカー各社は、6月積み後決め分のアルミ二次合金製品販売価格交渉で、陥没品についてキロ当たり5円以上の値上げを打ち出す。代表品種AD12・1で全販売先にエンド価格で同215円まで引き上げたい意向だ。
 日本電子材料工業会はこのほど、4月の電子材料生産実績をまとめた。総生産金額は前年同月を4%上回る253億9349万円と依然として堅調に推移している。特に金属材料のうち管球・リードフレーム材料は01年2月以来3年2カ月ぶりに29億円台を回復した。ただ、総生産金額は前月から3%減っており、好調な伸びを示していた需要に一部で疲れも見え始めている。