2004年05月31日
 水銀リサイクルの野村興産(東京都中央区、兼丸敞社長)はこのほど、昨年来から実施している能力増強や競争力強化に向けた40億円規模の設備投資をひと通り終え、新たな操業態勢に入った。

 主力拠点のイトムカ鉱業所で含水銀の廃電池・廃蛍光灯・汚染土壌を処理対象にした大型焙焼炉が完成したことによるもので、昨年の新最終処分場運用開始、本年明けの関西における廃蛍光灯リサイクル工場稼働に続く。

 今後は、水銀鉱山製錬会社としての設備やノウハウの蓄積によって業容拡大を図るほか、廃電池などに含まれる亜鉛滓やレアメタルのマテリアルリサイクルの研究開発にも取り組み、環境リサイクル事業の高付加価値化もめざす。
 東洋アルミニウム(本社=大阪市中央区久太郎町、今須聖雄社長)は、6月出荷分からアルミ加工箔を値上げする。加工品の値上げ表明は1988年以来、16年ぶりのこと。

 対象品目は、PTP用、PTP用を除く医薬、乳業、製菓用で、値上げ幅はPTP用が5―10%、PTP用を除く医薬、乳業、製菓用が5―7%。
 財務省は28日、4月のアルミ輸入通関実績を発表した。それによると、軽圧品が7077トンと前年同月比約6割の大幅増加となった。国内の軽圧品需要が好調で、汎用品を輸入で賄っているとみられる。

 軽圧品の輸入量の増加を牽引したのは板類。板類は4887トンで75・7%増だった。輸出先は韓国からが多く、約3割を占める。箔類は979トンで同66・4%増、押出類は1211トンで同7%増と軒並み増えた。