2002.03.26
非 鉄製錬各社が、環境リサイクル事業強化策を打ち出す中、住友金属鉱山もグループ企業を統合して新会社「住鉱エコエンジ」を設立、4月から始動させ体制整備を推進する。

 同社は25日、グループ企業である住鉱エンジニアリング(東京、小松宏ニ社長)と住鉱防蝕(東京、桑田寛社長)を統合合併すると発表した。

 住鉱エンジニアリングは製錬設備や集塵装置、排ガス処理装置の製造、住鉱防蝕が港湾施設などの防食対策事業を行っており、01年度の売上高(予想)はそれぞれ、30億円、10億円。

 新会社の概要は、資本金が1億7000万円で、社長には小松宏ニ・住鉱エンジニアリング社長が就任、住鉱防蝕の桑田寛社長が会長に就く予定。本社は現在の両社所在地東京・台東区上野に置く。

田 中貴金属工業は25日、プラチナやパラジウムなど白金族金属のリサイクル設備能力を約20%増強すると発表した。設備投資額は約17億円。使用済み自動車排気ガス浄化触媒や石油化学系廃触媒などからの白金族金属のリサイクル事業を強化する。

 同社は市川工場(千葉県市川市)の敷地内に約7・6億円かけて新建屋を建設。このほど竣工したのを契機に、今後9億円かけて白金族金属の分離・精製工程を一貫して効率良く、大量に処理できる自動分離・精製装置を導入し、9月に稼動を開始する予定。

 市川工場の現在のリサイクル能力は、地金換算で年間61・2トン。今回の増強によって74トンと約20%向上する。

世 界最大の伸銅メーカーであるオウトクンプ社の日本法人オウトクンプ・ジャパン(本社=東京都中央区日本橋、野々山哲雄社長)は25日、今月5日に中央環境審議会(環境相の諮問機関)から提出されたディーゼル自動車の排出ガスに含まれる粒子状物質(PM)とNOx(窒素酸化物)を規制する前倒し答申案を受け、銅・黄銅製ラジエーター技術「キュプロブレーズ」への関心が一層高まるとの見解を示した。

 新規制案は05年以降に販売される新車を対象に粒子状物質を現行基準比で最大85%、NOxを同50%削減することを義務化するもので、自動車メーカーは新たにエンジンの開発や改善と並行して冷却モジュールの根本的な見直しを迫られることになる。

三 井金属は25日、3月積み亜鉛建値をトン当たり3000円引き下げて15万2000円に改定すると発表した。指標が頭打ちとなっていることにスライドしたもの。

 今回の改定により、月間平均建値は、700円安の15万1300円となった。

「ア ルミニウムと健康」連絡協議会は25日、先週21日付の毎日新聞(大阪)と朝日新聞(大阪)、22日の毎日新聞夕刊(東京)で、アルミとアルツハイマーの関連を指摘する記事が掲載されたことを受け、同会としての見解を明らかにした。それによると、今回の遠山・大阪大学教授による実験研究が、ただちに客観的事実の確定を意味するものでない、との認識を示した。

 今回報道された遠山教授らによる研究は、低酸素状態で細胞実験を行い、アルミとアルツハイマーの関係を調べたもの。